VOL.4
起業には、ある程度の勢いって大事だと思います。
武蔵小山創業支援センターの設立と同じ日に起業し第1期インキュベーションオフィスの卒業生でもある高橋ちぐささん。インキュベーションオフィスを出た後は武蔵小山駅にほど近いところに事務所を構えられました。たくさんの観葉植物とバリ風インテリアの素敵な事務所にお邪魔してきました。
[ 企業プロフィール ]
・会社名:武蔵小山会計事務所&WB 代表 高橋ちぐさ
・設立年月日:平成22年8月1日
・URL:http://musakozeirishi.com/
・事業内容:税理士事務所
まず事業の内容について教えてください。
税理士事務所をやっています。法人・個人の税務申告、相談、相続手続きなどを行っています。中でも女性の創業のお手伝いや起業間もない方の支援に力を入れています。
起業のきっかけは何でしたか?
たまたま品川区の広報紙を見ていた時に、武蔵小山創業支援センターのインキュベーションオフィス募集があって設備も整っているし、いいかもしれないって思ったのがきっかけです。それまで税理士事務所に勤めていて特に独立しようと考えていたわけではなかったのですが、そうかそういう開業の仕方もあるかなと。ある意味、勢いで開業したという感はあります。
起業までの道のり
もともと大手電気メーカーに勤めていました。バブルの頃で会社員生活は楽しかったのですが、まわりが結婚退社する中、当時その予定もなかったので何か新しいことをしたくて転職しようと思いました。それであこがれていた花屋さんでフラワーコーディネーターの仕事につきました。
その後、結婚・出産をしたのですがお花業界は土日が休めないし、毎日忙しくて子供を預けるのにも限界があり、このまま働き続けるのは厳しいかなと。それでその後いろいろ模索しましたが、簿記の勉強をしたのをきっかけに税理士を目指しました。
子供が小学校に入った年に試験を受け始めて、税理士に受かった年には子供は中一になっていました。毎年試験は8月にあるのですが、ちょうど子供が夏休みの時期で…。試験の追い込みの時期でもあり、夫には子供をプールに連れ出してもらったりして、だいぶ協力してもらいました。よくあきらめなかったと思います。試験5科目のうち、年ごとに徐々に受かっていったのがモチベーションを維持することに繋がったと思います。
起業してよかったなと思うこと、
たいへんだなと思うことはありますか?
お客様がゼロからのスタートでしたから最初はたいへんでした。看板をかかげてHP作って、それからお客様が1件2件と始めは指折り数える感じでしたが、それでも少しずつ顧客が増えていきなんとかなると思いました。創業支援センターのオフィスだったので家賃が安かったこともありますし、生活費の面でも夫がいたおかげで、なんとか最初の1~2年のたいへんな時期は乗り越えられました。
よかったと思うのは、実感として、世間から税理士として認められているという感じがすることです。税理士事務所に勤務していた時期もありますが、人からの見られ方が違います。
あとは、自分のやり方や考え方で物事を決められるということもよかったなと思います。
ただお客様の獲得以上に大変なことは、責任の重さです。お金を扱う仕事ですし、間違って損害を与えることになると訴えられる立場にあります。勤務時代は最終的責任は所長がとりますが、今はすべて自分に責任がきます。そういう意味ではとてもたいへんですし怖いし、責任を重く感じています
今後の展開やビジョン、
夢などありましたら教えてください。
事務所名にもありますが、「武蔵小山」で開業しましたので、この地域で認められる、この地域で一番の税理士事務所になりたいと思っています。
あとに続く後輩(起業を考えている人、創業したばかりの人)に応援メッセ―ジをお願いします。
私は割と勢いで独立してしまったところがありますが、やはりきちんと計画をたてて、売上げ、仕入れ、販路などはある程度思い浮かべて始めた方がよいと思います。自分がいうのも何ですが。でも起業ってある程度、勢いって大事だと思います。
また武蔵小山創業支援センターのアドバイザーをしていますので、創業時、創業後の税務相談などお気軽にどうぞ。
インタビューを終えて
武蔵小山創業支援センターでは、専門アドバイザーとして創業に向けて活動している方や起業間もない方の税務相談を担当されている高橋さん。いつもお世話になっております。
家事や子育てしながらの7年にわたる税理士受験はたいへんだったことと思います。ご家族の協力あってこそですよね。
現在は職場だけでなく、住まいも「武蔵小山」に引越ししてこられて、武蔵小山の地域に密着した活動をされています。地域一番事務所に向けて頑張ってください!
(インタビュアー:滝)