VOL.41

 薬食同源の心を伝える 生活薬膳と餡フラワー

 朴 恩美(パクウンミ)さん

 ・事業所名:hana~saku 
 ・事業設立:2022年2月
 ・URL:https://www.hana1004saku.com/
 ・事業内容: 韓国生活薬膳料理・韓国お餅スイーツの製造販売

■起業のきっかけ

生まれ育った韓国では服飾関係の仕事をしていましたが、違うことにチャレンジしたくて、日本に移住。来日後は舞台の仕事を約10年していました。コロナ禍で在宅の時間が増え、自分がいつどうなるかわからないと思い、自分がやりたかったことを見つめなおしました。食べものが原点だと思い、中医薬膳の勉強をし始めました。また、餡子で作るお花の餡フラワーを習いました。
「薬食同源」という言葉がありますが、“食べるものが身体を作り、薬になる”と考えています。食べることで幸せを感じ、それが栄養になったらいいなと思い未経験から食の仕事をすることにしました。 現在は、韓国の生活薬膳のお弁当と韓国のお餅・ソルギを土台に花の形の餡で作った餡フラワーを乗せた「フュージョン餅※」を販売しています。東京都太田区のキッチンを製造拠点として、ネット販売を中心にイベント出店等もしています。
※フュージョン餅とは、従来のお餅を現代風に食べやすく変えたもので、韓国ではケーキとして親しまれています。

■MU★SAKOとの出会い

『起業スクールMU★SAKO』卒業生であるママ友に教えていただき武蔵小山創業支援センターを知りました。自分で仕事をしてみたいと思っていた時に、会社を退職する前にインキュベーションマネージャーの相談会で相談し、『起業スクールMU★SAKO』を紹介されました。 『MU★SAKO』に入る時には、生活薬膳料理と餡フラワーで起業しようと決意していたので、 この2つをどうやって繋いでいけばいいのか『MU★SAKO』で学ぼうと考えていました。 事業をやるからには、長く続く事業にしたいと思っています。そのためには、事業計画を立てることがとても大事ですが、『MU★SAKO』でしっかり学び事業計画書を作成することができました。インキュベーションマネージャーの手厚いサポートもあるので、やりたいことがあるなら、今だと思ってやり始めることがおすすめです。アイデアをすべて出し切って、整理するのがいいと思います。また、横のつながりや起業をしている方々との人脈ができ、事業について語れる仲間ができたのも良かったポイントです。

■センターのイベントに参加して良かった点

これまで飲食系のバイトや仕事をしたことがなく、事業の拡散や集客の方法に課題を感じていました。MU★SAKO卒業後はチャレンジショップへの出店や「羽ばたけ!★アントレーヌ(女性起業家のための出店イベント)」など、武蔵小山創業支援センターのイベントで出れるものはすべて参加して、経験を積んでいくようにしました。 『MUSAKO POP UPショップ』での週に1回のお弁当販売の実践経験は、特に自分の力になりました。お客様のニーズを探っているところだったので、メニューを毎回変えながら販売していました。この経験で色々とメニューのアレンジもできるようになり、「何を頼まれても大丈夫」という気持ちを持てるようになりました。
POP UPショップで試してきたことは、高輪台での薬膳カフェ(2025年4月末までの期間限定で出店)のベースになっていると思います。 武蔵小山創業支援センターのイベントに出る中で、地元で事業を知ってくださり、美味しいと言ってくれたり、購入しに来てくれたり、興味を持ってくれたりするファンの方々が少しずつ増えてきました。 チャレンジショップに入居している時のお客様とのやり取りで、今でも記憶に残っていることがあります。「実は友達のお母さんががんの末期で、何か喜ばせてあげたくて…」というお客様がいらっしゃいました。餡フラワーのケーキは見た目が華やかなので、ご友人のお母さまにプレゼントしてくださったそうです。 後日、そのお客様がお越しになり、「実は亡くなったのだけど、お亡くなりなる前に最後に食べた美味しいものだった」という話をしてくださいました。 商品を覚えてくださる方々や自分が一生懸命作ったものを買ってくださる方々、興味を持っていただき購入してみてよかったという返事をくださる方々との関わりが、ハンドメイドのものを販売していて一番嬉しいことだと思います 。

■今後の方向性

これからはデパートへの出店や企業に向けてのお弁当販売に力を入れていきたいです。今は事業を1人でやっているので、調理の順番やスケジュールを一人でこなすのがハードですが、生活薬膳のお弁当も餡フラワーのデザートも、どちらも続けていきたいと考えています。お弁当を食べたいと言ってくださるお客様も、デザートが美味しいと言ってくださるお客様もいらっしゃるので、どちらも欠かせないという想いです。また、1人で事業をやっていると、料理やデザート作りで精一杯になってしまいその他のことができないこともあるので、ゆくゆくはスタッフ雇用も視野に入れ動きたいと思います。


 

 

 

インタビューを終えて

朴さんはいつもご自身で情報のアンテナを張り、計画しコツコツと事業を積み上げていらっしゃる印象です。一人でこなされているとは思えない行動力やパワーに感心させられることばかりです。これからは仲間も迎え入れる計画もあるという事。ますます、花開いていかれることを期待しています。コロナ禍で始まった食への課題意識から学び実現される力、本当に素晴らしいです!今後の事業成長が楽しみです。(インタビュアー:藤井)
 
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