VOL.31
グランプリ受賞で起業が加速!
RIELE 山﨑圭未さん
・事業所名:RIELE(リエル)
・創立年月:2020年5月
・URL:https://www.riele.jp/
・事業内容:ハンドメイドアクセサリーの制作販売
起業のきっかけ
10年間アクセサリーの販売員をしており、その後結婚して退職。それから趣味でハンドメイドのアクセサリー作りを始めました。販売員の頃は、お客様は洋服を選んでから、イヤリングなどアクセサリーを選んでいたのですが、洋服にあうイヤリングがなかったり、長くつけると痛かったりしたので、だったら自分でつくってみようと思い、天然石や淡水パールを使用した痛くないイヤリング中心のハンドメイドアクセサリーの制作販売を始めました。
最初は起業というよりは、作ったものを売ってみるという軽い気持ちで、ネットショップを始めました。しかし1年間続けたもののほとんど売れず、だんだんモチベーションは下がっていきました。
そんな時、友人から、某有名百貨店でのポップアップショップに出店してみない?という声がかかりました。3人での出店だったので、50㎝程度の販売スペースしかなかったのですが、そこで「かわいいアクセサリーですね」といったお客様の声を聞く事ができました。ネットショップではお客様の声を聞くことができず売れなかったので、自分の商品に自信を失っていましたが、お客様の声を直接聞けたことで、頑張ろうという気持ちが、再び盛り上がっていきました。
女性のための起業スクールMU★SAKOとの出会い
某有名百貨店でのポップアップショップ後、1~2ヶ月に1回程度ポップアップショップ出店を続けていました。ある時、スクエア荏原に寄った時、「女性のための起業スクールMU★SAKO」のチラシを見つけました。それまで販売員やハンドメイドアクセサリー制作の経験はありましたが、経営の知識はなかったので興味を持ちました。そして武蔵小山創業支援センターにメールをすると、インキュベーションマネージャーに相談対応していだだき、その勢いでMU★SAKOに申し込みました。
MU★SAKOでは、経営の基本やコンセプトづくりが勉強になりました。また他の受講者からの意見が聞けたのも大きかったです。例えば、痛くなりにくいイヤリングの機能性を前面に打ち出していましたが、華奢なデザイン性も商品の特徴であることが分かりました。WEBに関しても、着用写真をもっと見てみたいやアフターケアはどうなっているのか気になるなど、MU★SAKOで改善の意見がもらえたのが大きかったです。
「羽ばたけ!アントレーヌ」でグランプリ受賞!!
MU★SAKOが終わった後は、「羽ばたけ!アントレーヌ」に出店しました。アントレーヌではポップアップショップ出店と違い、お客様がカードに良かった点、改善点などを書いてもらえたので、その後のアクセサリー制作の参考になりました。そしてアントレーヌでは、なんとグランプリを受賞することもできました。直前のウーマンズビジネスグランプリのエントリーでは書類選考で落ちていたので、最後に名前を呼ばれた時には、自分でもビックリしました。このグランプリがきっかけで、さらに起業を進めるきっかけになりました。
その後も、トライアルマーケットや、アントレーヌから声がかかった某有名百貨店でのポップアップショップ出店などを続けていきました。この頃から新型コロナが広がりはじめ、客数は少なくなり、今はRIELE(リエル)を沢山の方に知ってもらうことが課題です。
そのポップアップショップ出店を一緒にしていた女性起業家から、のチャレンジショップのお話を聞き、武蔵小山創業支援センターに問い合わせたところ、タイミング良く出店することができました。ポップアップショップの経験はありましたが、個店は初めてだったので戸惑う事ばかりでしたが、センターのアドバイザーから、ディスプレイから看板の作り方までノウハウを学ばせていただきました。その間にも、ビックサイトで行われたハンドメイドフェスタや百貨店もあり、その時にはチャレンジショップの経験が活きました。
武蔵小山への出店に向けて
チャレンジショップが終わった後は、今度はタイミング良くコワーキングスペースに入居でき、そのタイミングで開業届も出しました。コワーキングスペースでは違う業種の方とお話しすることができ、大変勉強になりました。そして、リニューアルオープンした新チャレンジショップに入居することができ、最近ではリピーターのお客様も増えました。
1人で起業準備をしていた時は、周りに相談できる人もなく、誰に相談してもよいかもわからず大変でしたが、MU★SAKOがきっかけで、多くの人と知り合うことができ、相談できたことは大きかったです。補助金やホームページの作り方などは、MU★SAKOに入っていなかったら、ずっと知らないままだったかもしれません。これからはネットショップにも力を入れていき、将来は武蔵小山に自分のお店を出したいと思っています。
インタビューを終えて
起業家は、自分自身を前面に出していくタイプが多い中、山﨑さんは、どちらかをいうと控え目なタイプの女性起業家。その控え目ながらコツコツと一歩ずつ努力を積み重ねていった結果が、アントレーヌのグランプリにつながったと思います。このグランプリの瞬間には私も立ち会っていましたが、思わず声が出てしまうほど喜んでしまいました。
起業では努力の積み重ねが、必ずしも起業の成功につながらないという厳しい現実はありますが、努力をしていない人は、起業で失敗する確率が高くなります。起業においては、努力は最低限の行動である、ということを肝に銘じてチャレンジしてほしいと思います。
(インタビュアー 西條)